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電気通信大学 脳・医工学研究センター(CNBE)シンポジウム2021 グループ別成果報告会 第2弾 脳計測制御グループ 2021/11/8

◆日 時 2021年11月8日 (月) 14:00~17:10
◆会 場 東5-241教室 + ZoomによるHybrid開催

第1部:特別講演

◆座 長工藤 佳久 先生 (東京薬科大学 名誉教授)


◆題 名広視野2光子顕微鏡で拓くネットワーク生理学
◆講 師村山 正宜 先生
     (理化学研究所 脳神経科学研究センター 触知覚生理学研究チーム)

◆概 要 脳はさまざまな領域の集合体であり、領域間の相互作用により脳機能が発現すると考えられています。しかしながら、多領域から細胞レベルの活動を計測できる顕微鏡は存在せず、脳神経ネットワークの基本的な機能構造は不明でした。今回、私たちは低倍率かつ高開口数を満たす大型対物レンズ、大口径・高感度・高出力光検出器を開発することで、広視野・高解像度・高速撮像・高感度・無収差を同時に満たす世界初の2 光子顕微鏡「FASHIO-2PM(fast-scanning high optical invariant two-photon microscopy)」を開発しました。マウス大脳皮質2層に存在する1万6000個以上の神経細胞の活動を、9mm2(従来の36 倍)の単一視野面から7.5Hz の撮像速度で高感度に測定することに成功しました。これは、単一視野面で記録された細胞数と撮像速度としては世界最大・最速です。単一神経細胞の活動に基づくネットワークを解析したところ、脳はスケールフリーネットワークではなくスモールワールドネットワークであることが明らかになりました。また、長距離の機能的結合も含め100以上の細胞と協調的に活動する非常にレアなhub-like neuron(存在確率は1%未満)の存在も明らかにしました。本講演では広視野顕微鏡の開発経緯や未発表データを紹介し、細胞レベルのネットワーク生理学分野の未来について皆様と議論したいと思います。

第2部:成果報告会
・ヒト脳活動計測の高時空間分解能化とその応用 (宮脇 陽一 先生)
・脳の活動を支える微小な血液の流れの計測制御 (正本 和人 先生)
・シナプス可塑性の光制御技術による小脳機能の解析 (松田 信爾 先生)
・運動による認知パフォーマンスの向上とその意義 (安藤 創一 先生)

◆参加費 無料
◆参加申し込み こちら(Google Formへ)

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【お問い合わせ先】
田中 嘉法
メールアドレス: tanaka@ecc.pc.uec.ac.jp
電話:042-443-5586

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更新日:2021/11/01