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2 現在は,低侵襲医療や個別化医療の進展による医療イノベーションが進行している時代と言えます。そのためには,医療現場のニーズと先端的な工業技術とが融合することが必須です。 私が1970 年代に留学していまし....

2 現在は,低侵襲医療や個別化医療の進展による医療イノベーションが進行している時代と言えます。そのためには,医療現場のニーズと先端的な工業技術とが融合することが必須です。 私が1970 年代に留学していました米国のマサチューセッツ総合病院(MGH)では,近隣のマサチューセッツ工科大学(MIT)と緊密に連携して,新しい医療を創造していました。まさに医工連携による成果です。残念ながら我が国では,医療分野と工学工業分野との連携が十分でなく,結果として日本の医療産業の規模は大きくありません。 政府が進めている医療イノベーションを達成するためには,ベッドサイドから医療ニーズを掘り起こし,先端的な技術シーズとマッチングさせることが必要です。そこで,医学系と工学系の学会の連携により医療現場とものづくり現場とを融合するプラットフォームの形成を目的として,2009年11 月に「日本医工ものづくりコモンズ」を設立し,これまで医工連携に関する活動を行って参りました。今後,コモンズの活動をさらに発展させるためには,組織基盤を堅固にすることが必要と考えられますので,「一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ」を設立致しました。まさにコモンズは,学会連携の横断的ネットワークによる医学と工学,さらに産官学の情報共有地となり,将来この共有地から国際的に競争力を有する医療産業が創成されることを目指しています。 是非とも多くの医学系や工学系,さらに産業界や官界の皆様がコモンズにご参加頂いて,高品質で安全な医療技術を患者さんに届けることができるようにしたいと願っております。コモンズへのご参加を心よりお待ち申し上げます。一般社団法人 日本医工ものづくりコモンズ 理事長国際医療福祉大学 学長北島 政樹「 ベ ッドサイドから医療ニーズを掘り起こす」ためにさまざまな分野の人々が参加できる「医工連携」のプラットフォームを今日,先端的医療技術は世界で目覚ましく発展しており,多くの疾病から人類の健康を回復させています。先端的医療技術は,医師や看護師に抱かれた医療現場の課題(医療ニーズ)に応える医療機器?の開発によって,さらなる発展が期待されています。特に我が国には,医療ニーズに立脚し,世界最高水準の医学および工学の「知」と「ものづくり技術」とを融合することで,新たな価値を付与した我が国独自の医療機器を開発し,世界の医療技術の発展に貢献することが求められています。同時に,我が国の医療機器産業の国際競争力を強化する観点から,医療ニーズの提供者をはじめ医療機器開発者の知的財産を保護し,新事業の創出・拡大を加速する環境の整備が急務となっています。ここに,我が国における医工連携のプラットフォームとして「日本医工ものづくりコモンズ」を設置し,医学系と工学系の学協会の連携を基盤にした医工連携の「知」の結集・発信?と人材育成?を基盤に,医療ニーズ立脚型の医療機器の研究開発・事業化を推進することで,医療・医学および医療機器産業及び関連する大手,中小の製造業の発展に寄与する組織を確立いたします。コモンズとは,様々な分野の方々が参加できるプラットフォームを意味しており,このプラットフォームから新たな臨床的価値を有する医療機器の創生を目指します。さらに,その成果は日本国から広く世界に発信し,人類の健康と幸福の維持に貢献することを将来の目標と致します。コモンズというプラットフォームで何が起きるか?最近,異分野融合が大事であるとよく言われています。それぞれの分野の独自の文化や考え方を有する人間医療イノベーション14学会連携の横断的ネ医療現場の課題に応える新し創生を目指す